後見制度のメリットとデメリット

後見制度のメリットとデメリット


後見人になることのメリットとデメリットを職業後見人としての意見と経験談を交えてまとめました。

後見人になることのメリット

  1. 被後見人が、販売業者に騙されて商品などを購入させられてしまった場合に、契約を取り消すことができます。この取り消しは善意の第三者にも対抗できます。
  2. 被後見人が遺産分割協議に参加できない場合、後見人が被後見人を代理して遺産分割協議に参加することができます。ただし被後見人の取り分は、被後見人の法定相続分以上確保しなければなりません。

後見人になってしまうことのデメリット

  1. はじめに被後見人が所有する財産すべてを調査して家庭裁判所に報告し、財産の管理状況を報告するため、毎年家庭裁判所に簡単な貸借対照表と損益計算書を作成して提出しなければなりません。後見人の事務負担が大きくなります。
  2. 被後見人の財産などになにかあると、損害賠償請求などの責任を負わされることがあります。刑事責任としては横領罪などに問われる恐れもあります。しかも後見人になってしまうと相続相盗の形の免除の適用が受けられないとする下級審の判例もあります。後見人になってしまうと非常に大きな精神的負担がのしかかってきます。
  3. 同一世帯において介護者と後見人が異なる場合は、とくに生活費などの支出の管理が難しくなります。
  4. 一度後見人になってしまうと、特別な理由がない限り、後見人の職を辞任することができなくなります。

結論とまとめ

後見開始の申し立てをしないほうが、事務的な負担と精神的な負担、また刑事責任や民事責任のリスクも少なく、現状では、後見人にはならないほうがよく、正直に申立てをする人が損をする制度になってしまっていると感じています。親族の一人が認知症などの症状により財産の管理ができなくなってしまった場合、後見開始の申し立てをしなくても、その者の財産から生活費を支出し、施設と契約を結ぶことも、介護保険を利用することもできるわけで、わざわざ後見人を選任しなくても困ることは何もありません。むしろキャッシュカードなどを利用して自由に財産を使っている人がほとんどではないでしょうか。成人年齢の引き下げや夫婦別姓など民法を改正しようとする動きもありますが、この成年後見制度こそ早急に改善する必要があると強く感じています。成年後見制度を利用したほうがよいと言える制度、他人に勧められる制度にしてほしいと思います。

 

 

 

 

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